松村北斗論 〜ジャニーズ、そしてジャニヲタとして〜

 

 

京本論に引き続き、SixTONESメンバーを論じるシリーズです。

 

前回はこちら↓ 

mtmrleon.hatenablog.com

 

第2弾は我が自担である松村北斗くん。

 

自担ゆえ、顔がきれい! とかパフォーマンスが美しい! とかえっち! など個人のセールスポイントを挙げればもちろんきりがないのですが、そういった自担語りは一旦封印させていただいて。前回京ジェときょもほくに焦点を当てて論じたように、今回もメンバーとの関係性、ひいてはジャニーズそのものにも絡めて「松村北斗」という一人のジャニーズアイドルを論じていきたい所存です。

担歴が浅く過去の勉強も行き届いておりませんが、私なりの解釈ということでどうぞ生温かく見守ってください。

 

今回も二本立てでお送りいたします。

 

 

 

1. ゆごほくはなぜセットなのか

SixTONESはシンメという概念が比較的薄く、ほとんどのコンビが同列で扱われているなぁというのはみなさん共通認識だと思います。

しかしそんな中で、松村北斗のシンメは誰? と問われたら、私は髙地優吾だと答えたい。

なぜなら、この2人はジャニーさん直々に「相性がいい」と言われているからです。ジャニーズ大好き、概念としてのヒロム担である私としては、おじいちゃんが正しい! と大声で言いたいのです。

今ではジャニーズを代表するシンメであるあの【ふまけん】のもとへ、入所まもなくぶち込まれた、静岡からエンヤコラ上京してきた北斗くんとこないだまで一般人だった優吾くん。素人同然だった彼らはなぜシンメとしていきなり選ばれたのでしょうか? 当時を知らないのが恐縮ですが、彼らの相性の正体を私なりに分析してみました。

 

そもそも、松村北斗の“ジャニーズとして”の一番の強みは、色気でも文豪感でも柴犬感でもなく、「誰とでもシンメになれる」ことだと思うのです。

ゆごほくに限らず、北斗とのコンビってやたら人気高いと思いません? 黒王子と白王子のほくじぇ……爆モテDKのほくじゅり……バカレアのほくしん……言うまでもないきょもほく……「ほく」がつけばオタクが喜ぶみたいなところありません?

し・か・も、ただオタクが喜ぶだけじゃなく、北斗+◯◯のコンビって全部ちゃんとシンメ感があるんですよ。デコボコにならない。私、個人的にシンメの定義を「同じ世界観の中にいて、正反対。2人でいる時に最もお互いの良さが引き立つ組み合わせ」と定義しているんですけど、北斗に関してはその関係が全員と成り立ってるんです。だから北斗のシンメは? と聞くといろんな答えが返ってくる。

さらに、北斗とのコンビは意外と、北斗が主になるものが少ないんです。ほくじぇは言わずもがな「ジェシー大好き! なほくとくん」だし、きょもほくも「京本と馬が合わないほくとくん」、ほくじゅりは「王道爆モテじゅったんと正反対の方向性で爆モテなほっくん」。ほくしんは今でこそ慎太郎からの矢印が強いですがもともとは馬鹿田の番長と二番手。ゆごほくだって、シルバー会と呼ばれていますが個人でおじいちゃん感があるのは髙地のほうでしょう。

北斗の二つ名、勝手に「最強の二番手」だと思ってるんですけど……主人公ではないけど一番おいしい役。そんなポジションにいつも収まるのが松村北斗という男なんですよね。

 

では、そうなるのはなぜか。松村北斗、個性派とかクセが強いとか自称してますけど、実はSixTONESで一番柔軟な存在なのではないかと思うのです。

柔軟といっても、対応能力が高いとかそういう意味ではなく。「置かれた世界観に完全に染まりながら、その世界観の中で必ず非王道的存在になる」。そんな優れたバランス感覚が備わっているのではないかと。

いや、意識してやってるわけではないです多分。そもそも松村くん、非常に役に染まりやすい体質ですよね。もともと末っ子キャラの美少女(概念)だったのが、バカレアでクールな役を演じてすっかりそのキャラに。最近ではパーフェクトワールドの晴人くんの影響でわんこ感が増し増しになったばかりです。

かな〜り周りに影響されやすい一方で、かな〜りのひねくれ者でもある北斗くん。イケメンランキングにバカスカランクインしまくっても頑なに「亜流(自称)」。どの口が言っとるんじゃボケ。

もちろん、もともと持っている知的な雰囲気だったり末っ子気質だったり和風美人なお顔だったり、ド陰キャに見えて陽キャといるほうが好きだったり、そういった彼自身の多面性も手伝った結果でしょう。松村北斗は、「どこに置かれても正反対になれる」つまり「誰とでもシンメになれる」特殊能力者なのです。正直、絶対的センターになるより難しいと思います。

ほら、しゃべくりでもボケ大渋滞な中で一人「正統派」(大嘘)……めちゃめちゃ空気読んでスパイス投入してる……さながら、乗組員全員が右岸に夢中で船が右に傾き過ぎてるので一人左側に行ってバランスをとる人(?)

 

じゃあ髙地優吾は何なのかと言いますと。松村北斗が「柔軟なひねくれ者」なら、髙地優吾は「頑固な普通の人」です。これは説明しなくてもわかってもらえそう。

入所当時の髙地の図々しさ(笑)はちょこちょこ小耳に挟んでますが、髙地さんはどこにいてもブレない一般人(概念)。もう芸歴10年なのにいまだになんか一般人キャラみたいなとこありますよね。

スクール革命のオーディション当時の映像を見ると、他の候補者たちは普通にカッコいい(カッコつけた)子たちだけど、髙地だけなんかヤバい。一人だけ微塵もカッコつけようとしてないしどう見ても他と違う。でも一番すごいのは、人と違うと言っても個性派なのではなく、あくまでも「普通」(むしろ一般人)なところです。

 

のちにジャニーさんは髙地くんにこう言います。「YOUはいるだけでいい」。

わかる。

ジャニーズなんて他人と違うことをしないと生き残れませんから、個性の巣窟です。Jr.は皆、いかに唯一無二のものを見せられるか日々試行錯誤しています。

そんな中で、全くブレずに「無個性」を貫ける度胸たるや。個性だらけのジャニーズにおいて、「普通」こそ最強の個性なのかもしれません。無感情の演技が一番難しいと言われるように、普通でいることってめちゃくちゃ難しい。しかも、わかりやすい個性を求められる芸能界において。

でも、スト担のみなさんならお分かりでしょう、グループに一人普通なやつがいることの安定感、そして安心感を。6つの原石の中でも、髙地優吾は要石と言われてますよね。いわゆる個性派はキャラが偏ってるぶんリスクが大きいけど、その中で偏り無しの無個性が頑固にドンと構えてくれてる安定感。この人のところへ帰ってくれば絶対に安全だと思える安心感。髙地様、いてくれてありがとう……

 

さて、ゆごほくの正体が「柔軟なひねくれ者」と「頑固な普通の人」だとわかりました。この二人が入所早々ぶち込まれたのがB.I.Shadow。ヒロムおじいちゃんは言いました。YOUたちは「影」だと。いやいやアイドルなんやから光にさせたれや。

そしてふまけんはSexy Zoneになります。絶対的センター・佐藤勝利を挟んだシンメに。勝利くんというおじいちゃんスペオキの「光」を支える、ちょっとばかり主張の強い「影」になったのです。そして今、ゆごほくはSixTONESのメンバーとして、京ジェという力強い「光」を支えています。

B.I.Shadowは高い人気を誇りましたが、ジャニーさんは最初から4人でのデビューは考えていなかったのではないでしょうか。かつての4TOPSがその名の通りそれぞれ一人ずつで輝いているように……いやそれとは対照的に、ふまけんとゆごほくはそれぞれ別のセンターの後ろへ据えて、そのセンターとグループをより輝かせる。ジャニーさんははじめからそのつもりだったのではないでしょうか。

 

ゆごほくは、どこへ置いてもその能力を発揮します。さながら万能調味料です。そんな最強の隠し味がバカレアに、ひいてはSixTONESに使われたということ。これはもう感謝しかありませんね! 京ジェの強さがフィーチャーされがちだけど、最強はこんなところにもいた! ゆごほくマジ卍!!

シンメといえば2人でサバイバル勝ち抜こうぜみたいなみなさんが目立ちがちですが、ゆごほくはジャニーズ全体を見ても稀少な、「どのグループにも使える」シンメだったのです。先程シンメの定義を「同じ世界観の中にいて、正反対。2人でいる時に最もお互いの良さが引き立つ組み合わせ」と書きましたが、ゆごほくは「どんな世界観に置いてもメンバー全員を引き立てられる、正反対な能力を持った2人」と言えるでしょう。

 

 

2. ジャニヲタ・北斗と、ジェシーというセンター 

ゆごほくに見る松村北斗は、ジャニーズアイドルとしての強みを持った北斗でした。

その一方、松村北斗はもう一つの顔を持っています。我々と同じ、ジャニヲタ。

河合くんのような、ジャニーズとヲタクを知り尽くしたジャニヲタジャニーズ ! といった感じではないですが、みなさんもご存じの通り、北斗くんは生粋の山P担です。

私は山下くんもNEWSもほとんどよく知らないので、山P担やNEWS担としての北斗の分析はできませんが……大枠で捉えて、ジャニヲタとしての松村北斗を少しだけ考察してみたいと思います。

 

東海ウォーカーの連載に記された彼の入所当時の夢は、「キラッキラの真っ赤な衣装を着た、ロン毛を染めている、程よくチャラい、甘い顔で甘いことを言う、アイドルグループのセンターになること」でした。ヤバい、書き写しながらめちゃめちゃ笑ってしまった。ごめん北斗くん。You&Jの輝きがふんだんに詰め込まれた、非常に山P担らしい夢だと思います。ちょっと待ってまだ笑える。

そんな北斗くん、今ではすっかり「最強の二番手」(ゆごほく論参照)。いや、厳密にはセンターのジェシー、ダブルセンターの京本、そして3番目にエース格の北斗なのだろうけど、なんとなく二番手(概念)な感じがします。それはもう先に述べた通り。

ではなぜ、北斗はセンターにならなかったのでしょう。

 

スト担のみなさんには、なぜと問うのも愚問な気がします。ジェシーの存在。これはもう外せないでしょう。北斗くん、口を開けばジェシージェシージェシー。「ジェシーはすごい」「ジェシーがいるから今アイドルをやっている」「ジェシーにはもっとシンボリックでいてほしい」。いざジェシーの隣に立つと彼女ヅラ。クッソ、可愛くてムカつく!

絶対的センターに憧れた松村少年のことです。あれだけの存在感を放つルイス・ジェシーに、実質的にファンのような気持ちを抱いていたって当然でしょう。はぁ〜自担の隣で歌って踊れるとか羨ましいなお前!!!(ジェ担の北斗という概念)

センターに憧れる一方で、自分はセンタータイプではないということは、実際にアイドルになってみてよくわかったのでしょう。なんてったってBoys In Shadow、光担当には向いてない……なれないからこそ憧れる、みたいなところもあるのかもしれないですね。

 

SixTONESになる前は横髪の長い髪型をしていたりだとか、山下くんの〈ゴメンネ ジュリエット〉を歌ったりだとか、まだセンターの夢を意識していたように思います。しかし、SixTONESになって時間が経ち自分の立ち位置もはっきりしてくると、黒髪センター分けのサブカルインテリ風毒舌キャラに振り切ります。

昨年のJr.祭りでソロ曲に選んだのは、加藤シゲアキくんの〈あやめ〉。そしてサマパラでは錦戸亮くんのNEWS時代のソロ曲〈ordinary〉。あれだけちゃんとヲタクで、グループ内の立ち位置とかもちゃんと考えるヲタクで、しかも役に染まりやすい演技派であって、まあ、シゲさんと錦戸くんに自分を重ねてないなんてことは、ないでしょう。

加藤くんは小説書いてて不憫ポジなことくらいしか知らないのですが(それでも十分立ち位置似てそう)、関ジャニ∞錦戸亮なら私、よく知っています。最年少は大倉だけど実質亮ちゃんが末っ子みたいなもので、わがままで強がりでカッコつけたがりだけど寂しがりや、センスの塊、人見知り、メンバー大好き、わんこ。あれっ? 松村北斗かな?(?)

りょんぴは……わんこというより……うさぎかな……(どうでもいい)

NEWSの錦戸亮はメンバー内では年上でしたし、カッコつけ成分が多かったんじゃないでしょうか? わからないけど。錦戸亮松村北斗は、完全に似ているとは言えないまでも、重なる部分は多いと思います。

NEWSの錦戸くんは二番手。シゲさんはもっと後ろ。自Gのそういうポジションに自分を重ね、SixTONES内でも似た立ち位置に収まる、何ともヲタクらしい自己演出が伺えます。

そうか……北斗の自Gって6人のNEWSなのか……そして彼が今ジェシー担(概念)だと解釈すると自G=SixTONESだぞ……推しGに所属するヲタク……“好き”を仕事にするヲタク……強ヲタ…………

 

松村北斗がジャニヲタとして物事を語ることは、一般的なアイドル論を除いてあまりなく、山P担・NEWS担としての彼は本当のところよくわかりません。いつか山下くんや当時のNEWSについて熱弁してみてほしいな。

一方で、ジェシーについて熱弁しつつ語彙力を失う北斗くんはどう見てもジェシー担。ジェシーを見つめる姿から、ジャニヲタとしての松村北斗が垣間見えるのではないかなと思います。

自分が自担のようになるのではなく、自担のメンバーとなってともに輝く。松村北斗は言わばそんな、誰もが羨むジャニヲタ人生を送っているのです。クッソー羨ましい。ほくじぇよ、永遠に。

 

 

 

 

 

 

というわけで、京本論よりかなり荒ぶりつつ、ジャニーズとして・ジャニヲタとしての両側面から松村北斗を語らせていただきました。

北斗くんはえっちだしわんこだしありえねえバネだけど、ジャニーズグループのメンバーとしてもめちゃ強いのよと。ジャニヲタのジャニーズって自己プロデュースにおいてめちゃめちゃ強いと思うんですよ。ヲタクのこと消費側とか言うしあの人。あんたももともと消費側だよ。

 

てことでほくちゃんは激ツヨジャニーズなのでそのまんま突っ走ってってください! どこ行ってもついていきます! ほくちゃん万歳!

SixTONESメンバーを論じるシリーズ、続く、かな……。ネタができたらまたやります。